スピード感のある医療
日本では医療機関で受診するまでの待機日数は極めて短く、入院が必要と診断されてから「1週間以内」に入院した患者は55.6% と最も多く、患者が来院してから受信するまでの待ち時間は、病院の規模に関係なく「1 時間未満」が約7 割、そのうち「15 分未満」が26.1%と最も多いとのデータがあります※ 1。また、日本は患者一人当たりの病床数が極めて多く、人口1000 人あたりの病床数は13.3 で、フランスの2 倍超、米国・英国の約5 倍となります※ 2。
さらに、日本におけるCT の台数は人口100 万人当たり111.5 台、MRI は同55.2 台で、ともに世界1 位、PET は同4.6 台で世界3 位となります※ 3。これらがスピードある医療を可能にしていると言えます。
※ 1 厚生労働省「平成29 年受療行動調査」 ※ 2 OECD Health Statistics 2015 ※ 3 OECD2017 データ
ハイレベルで均質化された医療サービス品質と安全性
日本の医療は高いレベルで安全性が担保され、かつ均質化されています。たとえば、虚血性脳梗塞の入院後30 日死亡率は世界各国と比べ最も低い数字です。また、すべてのがんに対する人口10 万人あたりの5 年生存率が極めて高いこともその論拠の例となります※ 4。超高齢者に対しても、安全な医療が提供できるという点も特筆されます。右半結腸切除術、直腸低位前方切除術、膵頭十二指腸切除術を受診した日本/米国の80 歳以上の高齢患者に対する30 日死亡率は、各々1.5% / 4.5%、1.1% / 3.1%、2.0% / 4.2% といずれも日本における30 日死亡率の方が低く、日本の医療が安全であるということがこれらのデータからも読み取れます。※ 5
※ 4 OECD Health Statistics 2015 ※ 5 Medicine Vol.94, No.49,Dec. 2015
予防医療の整備と多様性ある最先端の医療
大学病院を始めとする高度な医療を担う医療機関が全国各地に存在し、リーズナブルな価格で健康診断を受診でき、PET によるがん検診やMRI による脳の画像診断、血液によるがんリスク予測検査、認知症の予測検査など最先端の検査を受診できます。日本は、健康維持・早期発見・早期診断に基づく予防医療の環境を整備し、世界に類を見ない超高齢社会を医療面から支えています。最先端の医療技術、特に低侵襲医療については、各種疾患に対する内視鏡診断・治療、脳や心臓のカテーテル手術、ロボット手術など、患者のニーズに応える幅広いものがあります。
たとえば、手術支援ロボット「ダヴィンチ」は、現在までに全世界で約5600 台が導入されています。そのうちアジアには約750 台が導入されていますが、日本にはその約半数が導入されていて、世界第2 位の台数を保有しています。また、ゲノム医療により抗がん剤を選択することもでき、多種多様な抗がん剤治療が可能です。さらには、再生医療に代表されるような先端の医療研究が推進され、最先端の治療薬を迅速に提供することを目指した先駆け薬事審査制度も整備されています。
このような日本で提供される医療サービスは、外国の患者にも同様に開かれたものです。メックジャパンが提供する「MEC ヘルスツーリズム」は、諸外国の患者の皆様と日本国内の医療機関との間に立ち、健診・検診・治療・リハビリテーションを支援するメディカルツーリズム、そして、それらの前段階における心身の健康に寄与するウェルネスツーリズムのサービスも提供しています。